こんにちは、『終活』を常に意識しているグリコール・グリコです。エンディングノート、流行っていますね。
私の両親のように何にも用意しないのも困りますが、あっても有用性にいささか疑問を投じたのが義理父のエンディングノートでした。
PCに「エンディングノートを残しておいたから」
そう言われた時、”わぁ、さすが義理父さん〜後のことも良く考えてくれてるんだ”と安心していました。
内容は:覚え書き・略歴・連絡先 親類関係&職場に関するもの・斎場受付に関して・喪中はがきの発送先・取引銀行について・建物について・年金 社会保険事務所の住所、電話番号・保険関係・家系図・墓について
一見用意周到、完璧に思えるでしょ?が、いざ、となると困った事が多くあったのです。
『エンディングノート』の目的は?自分や一族の記録を残すのか、残されたものの為に情報を残すのか
問題点1 作ることに満足してしまう
エンディングノートを作る過程で略歴や家系図、墓の事は本人の愉しみであったことに間違いはないです。
過去を振り返り、整理するのは本人の楽しみだったと思います。
退職後の時間をたっぷり使った家系図や親族のことを調べるのはあるあるですよね。
しかし「情報」として見る場合はその情報は『ヘェ〜』で済んでしまうものでした。(本当に申し訳ないんだけど、、)
問題点2 更新をしていなかったので情報が古い
最後の更新は2008/7です。亡くなったのが2012/2月。
4年くらいそんなに情報は古くなっていないのでは?と、お思いになるかと思うが、
・実際指定された連絡先や喪中はがきの送付先は、それらの情報が入ったソフト自体古くて開けられなかった、とか、
・保険もエンディングノートに示されたもののいくつかは実は満期で終了していた、あるいはやめていた、とか、
・斎場の受付、退職してウン10年も経つと会社関係の受付は特に必要なかったとか。
問題点3 肝心なことが書かれていない 相続のこと
一番困ったのが「相続」です。
(「相続」とかくと、金持ちのようだが「ただただ真面目なサラリーマン」でした。持ち家もローンを組んだし。たぶん、標準的な額と思います。)
財産分与について何の記述も無く、残された者は「遺産分割協議書」なるものを改めて作製しなければならなかったのです。
相続するために除籍票を取り寄せ、戸籍謄本の遡りをしたり。相続人の印鑑証明、住民票などを取り寄せたり、それなりに労力を使いました。
又、更に忘れた頃にエンディングノートに記載されていない小額の銀行口座のお知らせが届いて、せっかく取り寄せた書類の有効期限が切れてしまい、もう一回全部揃え直し。。なんてこともありました。
ちなみに義理母は数回公証人役場に赴いてその都度遺言書をアップデートしていました。
これからエンディングノートを作る人へ
大前提としてエンディングノートがあることを近親者に教えておく。これは重要です。
義理父もPC内に作ってあるから目を通してほしい、と生前言っていました。
ただし状況は常に変動します。
掃除と同じで月一の定例チェックをするのもいいと思います。
最近だとスマホに電子情報が入っているので電子情報について触れておくことも必要でしょう。
自分の記録を残したいのか、必要な情報を残したいのか内容の棲み分けも大切です。
形に囚われず、書いて終わりではなく気が向いたときに修正を入れたいですよね。
そして必ず更新日を記入することも忘れずに。
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エンディングノートに入っているといい情報
今では市販のエンディングノートもたくさん販売されています。
家計簿と同じくらい種類があるので、自分が気に入ったものが探せるといいですね。
わたしは敢えて自分でカスタマイズしようと思っています。
そこであるといいな、という項目をピックアップしてみました。
生存している間の情報 介護や身体に関すること
自分が寝たきりになった時の介護はどうしてもらいたいか。
寝たきり介護が必要になった時それはどこでして欲しいか?介護費用はどこから出すのか?
延命治療の有無や臓器提供の希望の有無など。
結構シビアですが自分の頭がクリアなうちに自分の意志を示して置きたいな、と思っています。
死亡を知らせる、又は喪中ハガキの送り先はあえてプリントアウトしておく
上記で述べたように義理父の時、肝心の住所管理ソフト自体が古くて開かなかった、、ということを経験しているので自分が死んだ時に知らせて欲しい人がいたら、予め住所をプリントアウトしておいたほうが絶対良いです。
葬儀の希望も記載しておいた方が良い
社会情勢や多死社会になり、葬儀も年々コンパクトで簡略化の方向です。
仏式でも宗派の違いがあるのでノープランだと遺された側は慌てることが多いのです。(経験済み)
ささいなことでも自分の希望は書いておいた方がいいな、と思います。
お花は何色が良い、送る音楽はこれをかけて欲しいとか、思いつくまま自分の希望を書いて置きましょう。
相続に関することはできればプロの行政書士・司法書士に公正遺言証書を作ってもらう
少ないから要らないでしょう?とおっしゃる方もいますが、これは自分がクリアなうちに作っておいた方が良いです。
土地・有価証券があるなら尚更です。
これからの大きな課題、デジタル遺産問題
インターネットやスマホが当たり前になってきているこの時代、これらに関する電子情報もエンディングノートに入れておきたい項目です。
インターネットのプロバイダー契約先、アカウント、サイトの名称、ID、パスワード等、メールなどデータ破棄の有無など。
スマホに入れているポイントやサブスクそして電子マネーやネットバンク。
マイナンバーカードに紐付いているものもあり頭が痛いです。
パスワードマネージャーもありますが、そもそもスマホやパソコンを立ち上げる時に生体認証やパスコードがついているので、そこで詰んじゃいそうです。
家族に知らせる何らかの方法を作っておいた方がいいな、と感じています。
アクセスに必要な情報をエンディングノートと紐付けられるようにしておきたいと思ってはいます。
これ、これからの課題ですね。
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エンディングノートは完璧なものはない 定期的に更新して見直しするつもりでつけよう
まぁ、用意周到にしておいても、思うままにならないのが世の常ではあります。
整理して思ったのだが、『エンディングノート』とは個人の情報をコンパクトにまとめたものだという事。
形式に囚われず、自分のとってどの情報が必要なのか、残すべきなのか、定期的に更新してカスタマイズし直すことも必要なのではないでしょうか。
改良を重ねていくと、既製品のエンディングノートではカバーできない箇所も出てくると思います。
何回でも見直してエンディングノートを育てていくつもりで書いていく覚悟が必要だと思います。
電子化が進んでいるので、デジタル遺産をどうするかは一番悩ましい問題になりそうです。
※本日は時代がどんどん変わっていくことに伴って、現在の課題を取り上げながらもう一度エンディングノートについて考えてみました。
デジタル遺産に関してはこれから勉強していこうと思っています。
今日もお忙しい中最後までお読みくださりありがとうございました。
激動の時代に我々はいますね〜(滝汗)ぽっくり逝くのも大変そうです。。。
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