脳梗塞&リウマチの手術で右手の握力がほぼ無い義理母つうさん。箸も福祉箸(バネがついているもの)を使用しています。握力がなくて困るのが書類関係のサインです。どうしても委任状のサインが必要、、と義理母血縁者から連絡が入りました。
箸より重たいものは持てない義理母つうさん
リウマチの手術以降握力が低下し、老老で暮らしていた時は布巾を絞るのに専用の脱水機を台所に置いていましたよ。
こういうのです。↓(懐かしいな)
その時はまだ筆記はできていました。
ただ握力が弱いので瓶の蓋を開けるためのオープナーが大中小、、とキッチンの引き出しにゴロゴロ入っていました。
その後脳梗塞になって更に握力が弱まり、一時は握力1〜3(キロ)まで低下しました。
リハビリ特化型ディサービスで定期的に体力測定をするのですが、今回の結果は左右とも握力が5キロになっていました。
ちょっと持ち直した感じです。
健常者の握力の平均ってどのくらい?
スポーツ庁に平成26年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書についてのPDFがあるので興味のある方はみにいってくださいね。
それによると還暦世代の握力は男性が42.87キロ女性が26.01キロになります。
後期高齢(75歳以上)の握力は男性が35.02キロ女性が22.34キロです。
それと比較すると握力が5キロっていかに低いかわかると思います。
握力が低下して揃えたもの ジグ(自助具)的な箸
同居してまず揃えたのがジグ(自助具)です。
出来ない事柄を補填するための道具です。
今は福祉用品のカタログを見ると色々なものがあるので助かっています。
生きるためには食べることが大切と始めに導入したのがこの福祉箸です。
幸い入れ歯も作り直して硬いものもバリバリいける派の義理母つうさんです。
右用と左用があるのは、右が全く使えなかった時に左で食事をしていた経緯があるためです。
ショートに行く時は『マイ箸』を持参するのですが、様子を聞くと『マイ箸』を持って行くのは義理母つうさんだけらしいです。
ほとんどの方はスプーンでそれも刻み食が多かった、、と言っていました。およよ。
(今も変わってないのかな?)
その他真ん中が割れるスプーンなども用意しましたが”重くて使いづらい”とすぐ使わなくなりました。
今、食事はこの箸で食べています。
握力が無い弊害は他にも 書類にサインできない
困ったのがサインです。
相続のために銀行さんがきて色々な書類にサインを、、と自宅に来たことがありました。
その時握力が無い事をよく理解してもらえず、『ゆっくりでいいので』とか『頑張って』とボールペンでのサインを要求されました。
もちろん金融関係のサインは自筆でが絶対でしょうが、『力が入らない』という現状をイメージしてもらうのは困難を極めました。
その時に無理をしてしばらくは本当に何も持てない状態になりましたよ。
でもこの書類にサインというのは様々な場面で遭遇するんですよね。
委任状で色々なことを他の人に肩代わりしてもらうにせよ、『委任状に自筆サイン』は必要になるので。。
この件に関してはわたしが代筆でもかまわないようなライトなものは請求者に目の前で目視してもらいながら代筆をしたりしていました。
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今回は義理母の親戚から委任状にサインを求められる
義理母つうさん、親戚にいくつかの案件管理を代わりに代行してもらっています。
今回はそこで発生した委任状にサインをして送ってほしいと言う依頼でした。
依頼の電話をしてきた義理母の親戚はまだ元気な頃の義理母のイメージしか持っていなかったようで『サインはできないかも』と伝えたら早速こんな返答が返ってきました。
『水性ボールペンならかけるはず。』
はぁ?ボールペンの中身の問題じゃ無いんすけど?。。。
今後もサイン問題は起こるので良い機会なのでちょっと探すことにしてみました。
もちろんジグ的な道具をです。
握力弱い ペンで検索♪ 出てきたらくらくペン
早速『握力弱い ペン』で検索したら出てきました。
買いましたよ。
見た目太いので義理母つうさん、最初はそれだけで”持てない”と拒否。
という説明文を読んだ途端やる気になってきました。
権威主義的なところが多分にあるのでこういう説明文に弱いのです(笑)。
この自助具あえて重さをつけて下に重心が行きやすくなっているのと、太い分凹みをつけて持ちやすいようになっています。
最初は必死に握って書いていましたが、握らなくても手を添えるだけの力で書けるのです。
もちろんグーで握っても書けます。(その場合は肩やひじから腕を動かすようにすると良いです)
20回ほど自分の名前を書く練習をして委任状に自分の名前を自力で書いていました。
と最後は納得の自助具となりました。
あ〜良かった〜これで代筆屋家業からわたしも卒業〜♡
そしてもっと早く見つければ良かった〜とも思いましたぜ。
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出来ないところを回復させるのではなく自助具で補う発想をもっとしたい
機能回復も必要ですがあまりそこにフォーカスしてばかりなのはどうかな?と思っていました。
なので支援計画も義理母は手の機能回復ばかり言いますが、わたし的にはそれは枝葉の部類。
どちらかというと転倒しないための体幹作りのほうが重要と思っています。
ただ、機能回復を期待しないならアンテナを高くしてこのような自助具を早く導入すべきだったと反省もしました。
以前ハサミの代わりにレターオープナーを使うなどチョコチョコ便利なものを取り入れてきたのにいつのまにか過支援にもなっていました。
(代わりにやってしまったほうが早いので、つい。。)
もっと手がうまく使えないことに寄り添うべきだな〜と思いましたよ。。
今回のサインは良い機会でした。
ちなみにこのらくらくペンのカートリッジは『パーカー社のローラーボールカートリッジ』だそうです。
まぁこれでまたひとつ課題がクリア出来ました。
義理母つうさん、今日は早速午後のディに現物を持っていって見せるの〜♪と言っていましたぜ。
年寄りと暮らすと大変なことの方が多いけれど、このようなジグと巡り会うと世の中からだの不自由な人のために色々な道具を出してくれている事が分かり、小さな喜びも生まれてきます。
本日は『自助具』の話、アナログな道具ですがこんな道具に巡り会えましたってことで話を締めたいと思います。
今日から11月。
南関東穏やかな気候に恵まれました。
皆さんのところはどうでしょうか?
最後までお読みいただき本日もありがとうございました。グリコール・グリコでした〜。
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