オサレ好きマダムの好物でもある「ミナペルホネン」が企画展となったので、世田谷美術館まで足を運びました。ほとんど知識がなかったので今回の展覧会で皆川さんの思いを感じることができ、行って良かったと思っています。
ミナペルホネン とは?
ミナペルホネンは1995年創業、デザイナーで創設者の皆川明さんがフィンランド語で造語したブランド名です。
「minä」は「私」、「perhonen」は「ちょうちょ」を意味します。
2025年現在、皆川 明さんはdesigner でありfounder(創設者)としてミナペルホネンに在籍するも、田中 景子さんがdesigner&CEOとしてつぎのバトンを引き継いでいます。
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企画展の客層は圧倒的に女史!布好き、可愛いモノ好きのマダムばかり
東名自動車道の用賀を降りるとすぐに砧公園で、その中に世田谷美術館があります。
歩く女史の群れは、ほぼ全員世田谷美術館に吸い込まれていくという。。。

企画展の入り口には「鳥バッグ」が!ミナペルホネンの代表作「タンバリン」のテキスタイルでお出迎えです。

チケットは一般1700円 シニア(65歳以上)1400円。
会期は2026年2月1日まで。
皆川さんの思いを感じる「せめて100年続くブランド」
入ってすぐに今まで作ってきたデザインの紹介ブースがありました。

沢山のテキスタイルは、ミナペルホネンの今までの足跡といったところでしょうか。
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デザインの元の手の内を潔く公開
あの素敵なデザインは、どうやって生まれるのだろう?
知りたくなりますよね。

今回は、デザインのきっかけはここから〜という「手の内公開」みたいな展示が楽しかったです。
たとえば

ちょっといびつな四角は実は消しゴムハンコでペタペタ押していたり、

tabaのテキスタイルは、黒ガムテープを裂いて貼ることで出来る「不揃い感」を面白がってみたり。

プリント用の原画を大きな木版画で作った作品。デザインのもとは木屑だったのがわかります。
観てわかったこと1 見つける楽しさ・感じ取る楽しさ
すでに身近にあるものを見つけて、おもしろがる、再構成してみる。
不揃いや、ゆらぎをあえて残す。
自分の身近にあるモノからデザインって生まれるんですよ、と皆川さんに言われたようでした。
歳を重ねても、見つける楽しさ、感じ取る楽しさは大切ですね!
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作品の制作工程をあえて公開
実際、原画を作品(テキスタイル生地)にしていく制作現場の再現も良かったです。

シルクスクリーンで印刷して行ったり、織機で折り上げていく工程を、エプソンのプロジェクターを何台も使って再現しているコーナーは圧巻です。
わたしが射抜かれたのはコレ。

デザインを刺繍で起こす時、刺繍機を使って製品をつくっていくわけなのですが、どうしても糸飛びなども出来てしまいます。
そんな時はミシンを使って人の手で細かな調整をするそうです。
グリコえ〜職人さんがミシンで?!!
ミナペルホネンの商品(製品)って正直お高いです。(汗)
でも今回の展示で
原画から製品になるまで少数ロット、しかもバリエーションは豊富、とくれば、、
商品になるまでに相当手がかかっているので、その価格はそうなんだろうなぁ、、としごく腑に落ちました。
観てわかったこと2この企画展はCEO田中 景子さんお披露目の展覧会かも
制作過程も公開して、続くブースは「皆と愉快な仲間たち」みたいな、ミナペルホネンを支える企業さんや作家さんの紹介インタビューとなります。
こんな愚直な製品づくりの会社があって、その会社がミナペルホネンのデザインを製品として作ってくれています、ミナペルホネンはミナペルホネンだけで成立しているわけではないのです。
ということを、あえて表に出しています。
この企画展は普通みせない舞台裏もみせることで「つぐ」という意味合いを深めているのかな〜と感じました。
「せめて100年続くブランド」をめざすミナペルホネン、
今年ブランドが創業して30年となりました。
”つぐ”という言葉に相応しく、ミナペルホネンは田中 景子さんがCEOとなりました。
この企画展は今までのミナペルホネンを全部見せます、そしてつぎのミナペルホネンもどうぞお楽しみに!
という皆川さんのメッセージが込められているのだな〜と思いましたよ。
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remixではコレクションからパーソナルへの”つぐ”
最後のブースではミナペルホネンの愛用者さんから愛着のある服を、新たにデザインし直し(リフォーム、リサイズ、リメイク)、次の愛着へ繋げるというまさに”つぐ”が詰まったお部屋でした。
1着1着にストーリーがあり、それをデザイナーが対話の中からデザインを再構成させます。
好きのコレクションがお直しで、本当に唯一無二の好きに生まれ変わるって本当に素敵♡
ビフォーアフター、デザイン画ありでこちらも見応えのあるものでした。
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観てわかったこと3 好きをあなたの手で繋げて欲しいという想い
ファストファッションに慣れてしまい、いつのまにか私たちは「この1着を大切に着続けよう」なんて感覚はいつの間にか無くしてしまいました。
remixの部屋では、「捨て」が支流になった『洋服かいわい』も、これからのことも考え(SDGS)、本当に好きならトコトンやろうよ、的な、、
最後は皆川さんから消費者へ、”つぐ”の意味を突きつけられた気がします。
今回はじめて、じっくりミナペルホネンの源流を観ることができ、作品の中に流れる皆川さんの思想というか哲学的な部分にも触れることが出来ました。
もちろん手に取る時は作品の伝えたいことなどぶっ飛ばし、ファーストインプレッション、”かわいい” ”素敵!”の一言で選ぶのがいいと思います。はい。
物販スペースも充実
ミナペルホネンの物販ですから、それなりに揃っていました。
お手軽価格のバッグや靴下、マステ、本、ぬいぐるみ、、etc.
そんな中で悩みに悩んで購入したのがこちら。

タンバリン柄がプリントされたクロッキー帳、フロッキープリント(触感がベルベットみたいな立体的な印刷)の小さな布バッグ、
今回世田谷美術館展示限定の選べる表紙(六種類ほどあり)のカタログ。
バッグは通院用に使おうと思っています。
という訳で、ミナペルホネンの企画展に足を運んだ話、ちなみに休憩スペースの長椅子も展示室に渡る廊下の絨毯もミナペルホネンでした!
やっとミナペルホネンの素晴らしさがわかったグリコでした〜。えへへ。
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
興味を持たれたら、是非足を運んでみてください。素敵な企画展でしたよ〜。



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