義理両親との同居&引越しで7年過ぎた現在、数が合わなくてちょっと保留にしていたモノを見直したグリコール・グリコです。今日はメンテナンスによって蘇ったモノのお話です。
木のお椀。長年一緒に暮らしていたモノなので『使い切りたい』
昭和の終わりに新聞記事で見つけた『ひきみの器』。日本の雑木林の広葉樹を使って作ったお椀でした。
雑木と呼ばれるこれらの広葉樹は、いままでは、家庭用の燃料にするか、チップ材として10把一絡げで売るしか利用方法がありませんでした。これらの豊富な広葉樹をもう一度見直し、もっと有効な活用方法を考えてみようということで開発されたのが「森の器」です。
(当時のパンフより抜粋)
当時バブリーな時代だったのですが、この広葉樹を利用しようとするささやかな動きに心が動いたのを覚えています。
結婚する前に二つ購入して、娘が生まれて追加でまた一つ購入。
木のぬくもりが優しく、お椀を持ってもアチチ、、とならないのが木のお椀の良いところ。20年以上一緒に暮らしていたお椀です。
義理両親と暮らし始めると、数も足りないし、義理両親が使っていたお椀を使うことになり、このお椀は暫くお蔵入りとなっていました。
モノの見直しをして一旦は処分候補に挙げた
なんせ7年以上使わなかったのだから、流れでいうと『捨て』ですよね。
塗装も剥げていてお役目はおしまいモードが漂っていましたから。。
でもこの子達は長年暮らしを共にしてきた日常使いの道具です。
水が漏る訳でもなく、塗装が剥がれてているだけ。。直して数を増やせば又活躍できるメンツです。
けれど、なんとかしたいものの、どこにどうアクセスすればわからなく、困っていました。
購入当時、作っているところが『第3林業開発グループ』という名称で、その時は検索に引っかかりませんでした。
しかしこの見直しの時にもう一回チャレンジしてみたのです。(粘着気質ですね)
あと一回だけ検索して見つからなかったら諦めよう。
と思って検索をしたら、、
不思議とその時は出てきました!
やはり第3林業グループは解散して無くなったものの、第三林業グループから独立した3人のメンバーがひきみ森の器工芸組合を作ったことがわかりました。
そして商品一覧の下をスクロールしてみると『再塗装』の欄がありこんな一文が。
ダヨネーーー!
『匹見森の器』に早速問い合わせた
12月末に現状の写真を撮ってメールで問い合わせをすると、
”再塗装は可能かと思われます。まずは現物を見たいので送っていただけますか”
と返事が返ってきたので速攻現物を送り、追加で同じサイズのお椀を1つ頼むことにしました。
暫くすると、返信がありました。
お椀を拝見しました。縁周りに1㎝位の割れがあるものがあります。そのままでも再塗装は出来ますが、削り取る方が最良ではないかと思います。その場合には、内側の底の部分を削りますので、ご承知おきくださいますようお願いいたします。他のお椀につきましても、多少削らさせていただきます。
同様の形のお椀の在庫がないため、発送は2月ぐらいになるけれど、、と注釈もありましたが、現在使っているお椀もあるため、急ぐものではなし、気長に待つことにしました。
削りはOKです、ただスタッキングしやすいようにしていただけますか”と付け加えて。
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匹見の木の器が蘇る
2月過ぎになるということだったので、気長に待っていたら、数日前に”出来上がったので発送しました”という旨のメールが届きました。
お、以外と早い!
ビンテージ感満載だった器が削り直され、再塗装されて新品に!
どんな木を使っているかわかるように付箋もついていました。
特にウラジロの木は地方名”ヤマナシ”となっていて”あ、これは宮沢賢治の話に出てくる”ヤマナシ?”と時を経て繋がりもしました。
ウラジロの木はこんな感じでした↓
循環は捨てだけではない、滞っていた時間やモノを使えるように動かす事
割れが入っていた器は1センチ削られて届きました。でも可愛い。
スタッキングも上々です。
暮らしには『循環』が必要、とずっと書いてきました。
『循環』は『捨て』に近い、とも思っていました。
そしてモノの使命をちゃんと使い切る事も循環の第一歩。
シンプルなものほど、メンテナンスで使用持続可能にもなります。
モノは増やさずあるモノを大切に。拡がらない50代のこれからがまた見つかりました。
選抜する力で改めて森の器を選別させていただきました。
匹見の森の器さん、ありがとうございました。多分私が果てるまで使うと思います。。
コメント
コメント一覧 (2件)
すてき、すてき~~。
なんか落ち着く~。
こういうの好きです!
そういえば金継ぎしてもらったの、アップしてませんね。
お見せしなければと思っているのに。。。
なぜだ?
使ってないからだ!!笑
寒いですね、kaorun国王様。
匹見の森の器、どうぞご贔屓にしてください。注文を受けてから木地師さんがロクロで削り出します。
そこらで売ってる謎の中国製とは違いまっせ〜。(笑)
執着、ではなく粘着気質なんでしょうか、、トコトン地獄の底まで道連れさー(笑)。
器も継いで継いで継ぎまくるぅ〜
そうですよ、ぜひアップしてください。待っていますぜ。