紀州の旅3日目は和歌山駅を目指しながらラストお決まりの『伝統的建造物群保存地区』に指定されている「湯浅町」を歩き、帰路につきました。
湯浅町 日本の発酵文化と街並み
醤油発祥の地湯浅もまた、「熊野詣」の道が西方の海寄りに移るとともに町場が発展していきました。
もともとは鎌倉時代に伝来した「金山寺味噌」の製造過程から生まれたともいわれる「醤油製造」。
紀州藩の保護のもと、藩外販売網がひろがり、1800年頃には92軒もの醤油屋が湯浅で営業していました。
関東にいると醤油はキッコーマンくらいしか名前を知らない私でしたが、、、
西に行けば行くほどご当地の醤油に出会い、テイストも甘さが強いものやとろみのあるものなど色々な醤油に出会うことが出来ます。
湯浅醤油を知ったのも「ふるさと納税」がきっかけ。
それもあり「湯浅」ってどんなところなのかな?と興味を持ったのです。
(スポンサーリンク)
醤油蔵見学、時代に合わせて新しい試みも
まずは湯浅醤油有限会社「九曜蔵」へ。
中に入ると醤油のあの香りが♡
こちらの醤油屋さんの代々受け継がれている信条は
原材料はすべて厳選された国内産です。
義理母つうさんに味わってもらいたかった〜
なんせ義理母つうさんはMade in Japan推し!でしたから。。
今の代の社長さんはチャレンジャーで難破船から発見されたワインが熟成されていて美味しかった、、という話を聞いて醤油も海底で熟成させてみよう!
なんてことを思いついちゃった方です。
フジツボが瓶についた”海底熟成醤油”なんてのも数量限定で販売されていました。
伝統を守りながらも絶えず新しい可能性を見つけていかれる企業が生き残っていくんだろうな、、と感じましたよ。
こちらで醤油セットと醤油味のメレンゲ、金山寺味噌を購入しました。
この具沢山金山寺味噌、本当にゴロゴロ具が入っていてこれだけでお米が食べられます♪
地元の小学校でも醤油作り体験をしているらしく、体験学習をした感想カードがショップに貼ってありました。
次世代に繋ぐ活動もされていて、地元に誇りを持つ子供たちが育つといいなぁ、と思いました。
(スポンサーリンク)
湯浅町の伝統的建造物群保存地区を歩く
我が家のお決まり伝建地区めぐり。
面白かったのが細い路地を入っていくとある「甚風呂」。
昭和のおわりまで営業していたそうです。
遠い昔は醤油作りの職人さんたちが仕事終わりに、自宅風呂が普及する前はご近所のひとたちが利用していたお風呂屋さんです。
現在は外観・内部をそのまま保存し、懐かしいむかしの生活様式を伝える資料館になっています。
右側の電話はなんと今でも現役!
資料館のスタッフさんがスマホで電話をかけると”じりりーん”と鳴るし、通話もできちゃいます!
おもわず
うちにもつけたい!
といってしまいました。(ま、でも家電が鳴ることはほとんどないので無用なんですが)
大きめな通りもありますが、猫道(猫が通るくらいの細い道)もありで、観光客もあまりいないので街並みをゆったり堪能することが出来ます。
日本中にある『伝統的建造物群保存地区』の保存はそのほとんどがまだ整備途中です。
観光立国を目指している日本。
スクラップ&ビルドを免れた地方の文化がフォーカスされ、そこに根付いている産業などに再び光が差すのはいいことだと思います。
それもこれも地元愛があってこそ。
ふるさとがない人間なので、地元に愛着を持ち、それを守る気持ちで町おこしをするみなさんがちょっと羨ましくも思えました。
(スポンサーリンク)
御坊市の道成寺で安珍をディスる。安珍清姫伝説は日本最古のストーカー伝説
なぜか旅のコースに入っていた道成寺。湯浅の前に立ち寄りました。
コースに入れながらも夫シンジさんは
”実は道成寺の話、あんまりよく知らないんだよね”という始末。
ざっくりいっちゃうとその気もないのにいい加減な返事をしちゃった安珍を清姫が怒り心頭でストーカーしちゃうお話だよ
ほんと安珍ってクズだよね
なんて話しながらラスト石段を登り境内を散策。
じつはリアル道成寺には鐘撞堂も鐘もありませんでした。
ただ調査で掘ったら焼失した跡が確認できた、、とかそこかしこに「伝説」なんだけど「伝説じゃない」的な痕跡があっておよよとなりました。
縁起堂では絵説き説法も拝聴することが出来ます(有料)。
安珍が隠れたつりがねは令和の今では饅頭に。
安珍死してまんじゅうとなる。。。
(スポンサーリンク)
帰路は和歌山駅でレンタカーを返却して阪和線特急くろしお号に乗車です。
紀州の旅では自然災害と背中合わせの霊場を巡りましたが、リアル今でも自然災害とは背中合わせ。
車内には津波が起きた時の注意喚起のパンフが置かれておりました。
冬のシニア旅、電車にも乗れたし旅のテーマを一つ攻略できたし結構満足です。
というわけで、3回に渡り紀州の旅行記はこれにて終わり。
やっとアップできてホッとしたグリコです。
続けて読んでくださった方々、誠にありがとうございました〜。
コメント