熱を帯びた荒削りな作品、『ブス界へようこそ』。前回も紹介しましたがアマゾンキンドル大容量版で一気に読み直し、作者と主人公が見事に繋がっている作品だ、ということが分かったので再度この作品を取り上げることにしました。
ブス界へようこそは出版社を通さず個人でネットにアップしている漫画
以前紹介した記事はこちら。
公式サイトで「ブス界」はスクショや転載OKです。の記載があったので今回堂々と載せることができて嬉しいです。
分冊版のきれーなお姉さんの表紙シリーズはしばらく手に入りませんが一気読みしたいという方は是非キンドルインディーズ漫画をダウンロードしてください。
ピッコマでも連載を開始しました。
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ブス界へようこそ、世界観が作者の立ち位置とリンク
noteでストーリー内の人物相関図や世界観の説明がしてありましたので載せておきます。
国國(カコイ)と勢力関係の図
ブス界には大きく分けて6つの供給門があり、各門が出現する天域の下を5つの国國(カコイ)=【闇の国】【朝の国】【青の国】【逆の国】【十の国】が占有し、資源を独占しています。
note ブス界へようこそに登場する国やキャラクターについて から引用抜粋
6つの供給門に対して5つの大国の図がこちら↓
上の地図にあるグレーの部分は海や川ではなく、どこの国にも属さない自由区域です。自由区域にいてどこの国にも属さないブスを「野良」と呼んでいます。
note ブス界へようこそに登場する国やキャラクターについて から引用
物語の中で主人公「可英子」に出会い、触発された人たちはポツポツと「野良」として生きていくことになります。「可英子」も今のところ「野良」なのかな?
読んでいて感じたのが作者『こーのちゃん』自身が発展途上の可英子であり、目指したい師匠の姿『砂子』が『こーのちゃん』がこうありたい姿なんだろうな、ということ。
作者自身、ツイッターの自己紹介のところで”原稿持ち込みをするものの挫折”とあり紙媒体の出版社からダメ出しをされて作者『こーのちゃん』も現実では「野良」なんだと思います。
これってもしかしたらこういうこと?なのかな?と現実と重ねてみました。
(国國にあてがった出版社は正解かどうかはわかりません)
現実は大手5社が独占しているとして供給門は6つ。残りの1つ供給門はなんなのでしょうか?
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ブス界へようこそ、残り1つ目の供給門それがWeb
残り1つ目の供給門とはWebによる漫画の電子配給です。
ここはまだ「野良」も獲得できる隙間のあるところ。
上手く供給門のひらくタイミングを掴めば出版社のカラーに合わせなくても良い訳です。
その供給門の扉をガンガン開こうとしているのが
書籍出版にこだわらず、SNSやファンコミュニティを主戦場としたプロマンガ家を育成するコミュニティ、コルクラボ専科です。
作者『こーのちゃん』はここの3期生なんですね。
オバハン、そういうものがあるってちっとも知りませんでした。
そして今あえて「出版社」を通さない作品発信をする形が出来つつあるということも知らんかった。。
ど迫力ですよね。
作者はコルクラボ専科で学んだ事を砂漠に水が吸い込まれるかのように、漫画で現実世界への挑戦を実践している感じです。
贔屓目でみて、作者『こーのちゃん』が投影される可英子も素直。素直だと伸びるよね。
(コルクラボ専科が漫画家は体が資本です、って言ってプロティンを販売するようになったらヤバい集団だと思いますが今のところは大丈夫でしょう。ごめん、ディスってないです)
今までの世界は持っている人が全てを吸い取るような強者1割、敗者9割で成り立っている感さえあります。
しかしこれからの世界は分配そして循環の世界になるのではないかと。
そんな予感さえ漫画から受け取ることができます。
実際コルクラボ専科の同期の人たちの作品がアップされると作者自身がいつもいいね♡しています。
それは惰性でしているのではなく、素直な気持ちでいいね♡しているのが伝わります。
一見敗者と見られる人たちも自分を磨いてお互いを相互補完するそんな時代が来る、そうしようよ、って呼び掛けられている気すらします。
(オバハンの思い込みですが、笑)
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ブス界へようこそ、言葉が強くてある種宗教臭いかんじもするけど、クセになる
一応格闘系?漫画なので強い相手と戦うたび、主人公可英子&同レベルの登場人物は内観を続けながら自分を見つけます。
心が弱っている時にこの漫画を読むと自分ができない事を彼女らがクリアしてくれるので共感が得やすいです。
ハマるとブス界教信者になります。(語弊がある言い方かもしれないけど、それだけ挫折している人が多い世の中にマッチしているんです)
『愚痴三昧』なんて凄い負のエネルギーですよね。
ともすると我々も日常の不満ばかり言いがちですが、いかに愚痴が他者にダメージを与えているかも分かります。。(気をつけよう)
そしてこれを『肯定のエネルギー』で跳ね返すところが単純にカッコイイです。
この漫画iPadで描かれているのでその利点も活かされて、文字の使い方が面白い。
マイナスの言葉はコレでもかってくらい惨めな単語を重ねて投げられます。
餓惨憺、やべぇ。
物語が壮大すぎて本当に決着がつくの?とやや心配してしまいますが、最後は主人公を含め登場人物がそれぞれ納得のいく『新しい世界』を見られる事を望んでいます。
自己実現のために結構戦略的に仕掛けてくるので、どこまで作者の思いが具現化されるかコレからもキッチリ見届けていきたいと思っています。
韓流も、アイドルも、○滅の刃も靡かなかった私が推しを一つ見つけました。(笑)
それが『ブス界へようこそ』。
本日は当サイトに直接関係ないけれど還暦目指して生まれ変わるつもりでいるグリコール・グリコが心の励みにしている漫画を再度違う視点から取り上げました。
ヲタですみません。。。
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